2020/04/14
「最初は腰が痛かったんだけど、最近は背中のほうが痛いんだよね…痛みって移動するものなの?」
患者さんからこのような話を聞くことがあります
本当に痛みは移動するものなのでしょうか?
上記の症状を例にとって説明していきたいと思います!
まず考えられることはその患者さんは腰だけでなく【最初から背中も痛めていた】のではないかということです
人間の体の内部では電気信号で様々なやりとりがされています
何かしらの不具合が発生した場合【肩、背中、腰、足など】の発信場所から電波がとんで受信場所である【脳】へと報告があがります
そして報告の受けた【脳】がどうすればいいかを決めるわけです
ここで注目する点は発信場所は複数あるが、受信場所は一つしかないというところです
つまり、体にとって不具合の強い場所を早く治したい!と思うので複数の場所から電波が出ている場合は優先順位をつけて受信するのです
どんなやりとりかみてみましょう
背中「すみません、右側を痛めてしまいました。肩を挙げる時少ししんどいです」
脳「わかりました!それでは…」
腰「うわああああ、やっちまったああああ、痛い、痛い!助けてくれよ…母ちゃん…」
脳「はい…(笑)」
脳「わかりました、腰さんの方が大変そうなのでこちらの対応を先にします。背中さんはつらいでしょうけど腰さんが落ち着くまで少しお待ちください」
背中「了解です、腰さんが…」
腰「ぎゃああああ」
脳、背中「…」
こんな感じでしょうか
症状の強さが【腰>背中】の状態では腰の電波ばかりを受信していたものが
治療や時間経過で【腰<背中】となるタイミングでようやく背中の電波を受信するのであたかも痛みが【腰→背中】に移動したように感じるのですね
結論としては痛みは移動しません!
他にも痛みが移動したように感じる要因があるのですが、またの機会にお話したいと思います